“痩せホルモン”が分泌されやすい食事【その1 概要編】

ここまでの記事で
ストレス・運動・睡眠といった
「生活の土台」を整えることが
GLP-1が働きやすい環境づくり
につながるとお話ししてきました。

では、
その土台の上で私たちは
何を食べればいいのでしょうか?

ここで大切なのは
「食べない」「我慢する」といった
極端な選択ではありません。

食事は
体に負担をかけるものではなく、
体にメッセージを届けるもの。

今回は
GLP-1を味方につける食事
について整理していきます。

“痩せホルモン”が分泌されやすい栄養素とは

“痩せの司令塔” ことGLP-1は
主に腸から分泌されるホルモン。

そのため
何をどれくらい食べるかだけでなく
「どんな栄養が腸に届いているか」
も意識するとより良いでしょう。

2016年の研究では

  • 単糖類
  • 短鎖脂肪酸
  • ペプチド
    アミノ酸
  • 一価不飽和脂肪酸
    多価不飽和脂肪酸

といった特定の栄養素が
GLP-1の分泌に影響を与えることが
示されています。*1

見慣れない言葉も多いと思うので
ひとつずつ、ひも解いていきましょう。

単糖類|炭水化物が最終的にたどり着く形

単糖類は
糖のいちばん小さな単位です。

ご飯や芋などの炭水化物
体の中で消化されていくと
最終的にブドウ糖などの
単糖類になります。

2016年の研究では
単糖類(ブドウ糖)
が用いられました。

しかし、
日常生活においては
「GLP-1のために
ブドウ糖だけを食べればいい」
という話ではありません。

食物繊維を含む
オーツ麦やさつまいもなど
いろいろな炭水化物を
バランスよく摂るといいでしょう。

血糖値の変動が穏やかになり
空腹感を感じにくくなります。

そして腸内環境の面でも
メリットがあるのです。

短鎖脂肪酸|食物繊維が腸で発酵して生まれる

短鎖脂肪酸は、
食物繊維が腸内細菌によって
分解(発酵)されることで
腸の中で作られる物質です。

短鎖脂肪酸は
体が何もしていないときに使う
エネルギー量(基礎代謝)
にも関係しています。*2

激しい運動をしなくても、
体の内側でエネルギーが
使われやすい状態を支えるため
「頑張らない減量」を
後押ししてくれる存在
です。

根菜類や海藻類、豆類など
さまざまな食材から
腸に食物繊維を届けることが
短鎖脂肪酸をつくりやすい
環境につながります。

ペプチド・アミノ酸|タンパク質が分解された形

ペプチドは
タンパク質が消化されて
小さくなっていく途中の形。

アミノ酸は
さらに細かく分解された
最小単位です。

つまり

  • 大豆製品

などのタンパク質は
体の中でアミノ酸になり、
腸に「栄養が届いた」と
伝える材料になります。

減量中ほど不足しやすいので
タンパク質は意識して
確保したい栄養素です。

一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸|体に必要な油の代表

脂質にも種類がありますが
ダイエットの話でよく登場するのが
「不飽和脂肪酸」です。

一価不飽和脂肪酸は

  • オリーブオイル
  • アボカド
  • ナッツ類

などに多い油。

多価不飽和脂肪酸は、青魚に多い

  • EPA(ドコサヘキサエン酸)
  • DHA(エイコサペンタエン酸)

などが代表です。

脂質=太る
と思われがちですが、
ホルモンや細胞の材料にもなるため
非常に重要です。

脳や神経細胞の
構成成分でもあり、
認知機能(記憶力・判断力)
にも関わります。*2

怖がってゼロにするより
“質”のいい油を
積極的に摂りましょう。

GLP-1を味方につける食事の基本

見慣れない言葉が
いくつか出てきましたが、
目指す方向はとてもシンプルです。

GLP-1を味方につける食事とは
何かを極端に減らしたり、
単一の食品ばかり
摂ることではありません。

  • 炭水化物
  • タンパク質
  • 脂質

これらを
体に負担の少ない形で
バランスよく届けることが
大切なのです。

「具体的に、どんな食材を選べばいいの?」
「1日にどれくらい食べればいいの?」

そんな疑問がわいた方も
いらっしゃるでしょう。

次の記事では、
それぞれの栄養素について
より詳しく実践しやすい形で
整理していきます。

参考
1.Bodnaruc AM, Prud'homme D, Blanchet R, Giroux I. Nutritional modulation of endogenous glucagon-like peptide-1 secretion: a review. Nutr Metab (Lond). 2016 Dec 9;13:92. doi: 10.1186/s12986-016-0153-3. PMID: 27990172; PMCID: PMC5148911.

2.https://cp.glico.com/tansa/

3.https://www.vill.onna.okinawa.jp/userfiles/files/kouhoushi/2023/10/202310_P10.pdf